(・∀・) 逆に任天堂株が下がった場合は?
(○-○) その場合はこうなる。任天堂の株が1株50000円に下がってた場合は、
有価証券評価損は費用マイナスだから左(←)、売買目的有価証券は資産マイナスで右(→)。
(借) 有価証券評価損 400,000 (貸) 売買目的有価証券 400,000
この計算は (決算時の1株¥50000 − 取得時の1株¥54000)×100株 = -400000 という計算だ。
(○-○) 「収益」に属する勘定項目はここまでな。
「資本(純資産)」の勘定項目
(○-○) 次は、「資本(純資産)」に属する勘定項目だ。以下のものがある。
- 資本金
- 引出金
(・∀・) これだけかお?だいたい、「資本」と「資産」の区別がわからないんだお。どっちも自分の金だし。
(○-○) 簿記3級だと区別しにくいよな。でも簿記2級つまり株式会社レベルの会計処理だと「資本」は自分の金じゃない、「株主」のお金なんだ。だから資本金も自由には増減できないし利益も株主に還元しないといけなくて自由に扱えないんだ。資産なら自由に扱えるという違いがある。
簿記3級つまり個人事業主の場合は (資本金は自由に引き出したりもできるんだが)、基本的には資本金ってのは決算のときに利益が出てたら増やし損失が出たてら減らす、それだけと考えておくといいぞ。
資本金の仕訳は次のようなものがある。
1. お店を開いたときに元入れ (個人のお金を会社のお金にする)
自己資金200万円を資本金として元入れ(出資)して、借入金(かりいれきん)100万円も追加して、お店を開業した。
→現金300万は資産+、資本金は資本+、借入金は負債+。
(借) 現金 3,000,000 (貸) 資本金 2,000,000 借入金 1,000,000
2. お店の商品を個人的に私用した
商品のゲーム9800円を自分のものとして遊んだ。
→引出金(ひきだしきん)は資本(純資産)マイナスなので左(←)、仕入(しいれ)は費用で
(借) 引出金 9,800 (貸) 仕入 9,800
決算のときにさらに実際に資本金から引く。
(借) 資本金 9,800 (貸) 引出金 9,800
3.決算のとき、利益/損失を資本金に繰り入れる。
これは決算のときにやろう。
「負債」の勘定項目
(○-○) 次は「負債」の勘定項目だ。
- 買掛金
- 借入金
- 手形借入金
- 支払手形
- 当座借越
- 未払費用
- 未払金
- 前受収益
まずは買掛金(かいかけきん)。
品物を仕入れるたびに精算するのは面倒なので、1か月分をまとめて後で精算するような取引。
ツケで買うこと。
1. 掛けで仕入れる。
(○-○) PCゲームをメーカAから20本(1本5500円)、メーカBから10本(1本3500円)、掛けで仕入れた。
→掛けで仕入れた:買掛金(負債+)。5500*20+3500*10=145000は仕入(費用+)。
(借) 仕入 145,000 (貸) 買掛金 145,000
(・∀・) 「掛けで しいれた」って?
(○-○) つまり「後払いしますよ」って約束して、今は品物だけ受け取ったってことだ。
2. 支払い。
ひと月ぶんまとめて、現金で支払った。
→現金 減少:資産−。買掛金 減少(負債−)。
(借) 仕入 145,000 (貸) 買掛金 145,000
(・∀・) 利子はつけなくていいのかお?
(○-○) つけなくていいみたいだ。まあひと月以内に支払われるんだし。
借入金(かりいれきん)はさっきやったな。
次は手形借入金(てがた かりいれきん)。
(・∀・) 手形(てがた)って何だ?
(○-○) 2つあって、「わたしがあなたに後で○○円払います」と約束した証券が約束手形。「○○があなたに後で○○円払います」と約束した証券は為替(かわせ)手形。
で、現金を借りるときに借用証書ではなく約束手形を振り出す(発行する)のを、手形借入れというよ。
手形を振出すことで、B商店から¥500,000現金を借り入れた。
手形借入金が負債+、現金は資産+な。
(借) 現金 500,000 (貸) 手形借入金 500,000
そのあとで現金で500,000と3か月分(年利率12%)の利子を返済した。
現金支払いで資産−。手形借入金がなくなって負債+。支払利息は費用+。
支払利息の計算は 500000×12(%)×(3か月÷12か月) = 500000×3% = 15,000
(借) 手形借入金 500,000 (貸) 現金 515,000 支払利息 15,000
(・∀・) 今度は利子を払うのね……借りてる期間が長いから〜。しかし利子じゃなくて利息っていうのかお?
(○-○) 利息と利子は同じものだ。金融機関では「利子」はローンなど金を借りたときに増えるもの、「利息」は金を預けた場合に増えるものと使い分けることもあるらしいが、簿記では「支払利息」「受取利息」と言ってるし、「利息」だけ使うようだな。
次は支払手形。
(・∀・) また手形だお。
(○-○) これはさっき言った約束手形や為替手形で支払いをあと延ばしにしてもらってるんだな。この「支払…」と「受取…」は組になって出てくるぞ。「支払手形・受取手形」
商品250,000円分を仕入れて、約束手形を渡した(支払いはあとに延ばしてもらった)。
仕入は費用+、支払手形は負債+。
(借) 仕入 250,000 (貸) 支払手形 250,000
手形に書いた支払期日(決済期日)に、手形代金を支払った。
手形はふつう当座預金口座で決済するから、仕訳は以下のようになるぞ。
支払手形の返済義務がなくなるから負債マイナスで左(←)。当座預金は資産のマイナス。
(借) 支払手形 250,000 (貸) 当座預金 250,000
(・∀・) これは利息がないのか……。
(○-○) 返済金額が手形に書いてあるからな。その金額を払えばいい。返済金額が利息込みになってるんじゃないか?
(・∀・) あと、当座預金って?