簿記の学習(17) 勘定口座(Tフォーム)と試算表

勘定

(○-○) 勘定(かんじょう)について学ぶぞ。


(・∀・) えっ? 勘定項目とかもう使ってるじゃん


(○-○) 仕訳をただ、しているだけでは、たとえば現金がいくらあって買掛金がいくらあるか、一目で分からない。
一目でわかるようにするために、勘定科目ごとにまとめるんだ。それを、勘定口座(かんじょうこうざ) とか T字勘定 とか Tフォーム とかいうんだ。


(・∀・) それがどんなものか一目で見たい。


(○-○) 以下のような仕訳があったとする。

4/01 (借) 仕入     200,000      (貸) 現金  120,000
                                     買掛金 80,000
4/05 (借) 支払家賃  90,000      (貸) 現金   90,000
4/07 (借) 現金      15,000      (貸) 売上   15,000
4/12 (借) 仕入      10,000      (貸) 買掛金 10,000
4/17 (借) 現金       8,000      (貸) 売上    8,000

現金はいくら、買掛金はいくらあるのか、知りたいので、「現金」「買掛金」を一つにまとめた勘定口座を作った。

             現金
───────┬───────
4/07   15,000 │4/01    120,000
4/17    8,000 │4/05     90,000
              │

            買掛金
───────┬───────
              │4/01     80,000
              │4/12     10,000
              │


(・∀・) うーむこれだけか。


(○-○) この表見ると、現金収入は 15,000+8,000=23,000、支出は 120,000+90,000=210,000。だから残高は 210,000−23,000=187,000 と分かる。

ちなみにT字勘定は上のでもまあいいんだけど、もっと詳しく、相手勘定(あいてかんじょう)も書くことが一般的。

                 現金
─────────┬───────────
4/07  売上 15,000 │4/01  仕入     120,000
4/17  売上  8,000 │4/05  支払家賃  90,000
                  │

              買掛金
────────┬─────────
                │4/01 仕入  80,000
                │4/12 仕入  10,000
                │


(・∀・) この表って、勘定口座の勘定科目(現金、買掛金)より、相手勘定のほうがめだってるよ。混乱しそう。


(○-○) 相手勘定はあくまでオマケの情報だからな。あまり重要視しないことだ。


(・∀・) ところでこの場合、仕入のTフォームはどうなる?


(○-○) こうなる。現金and買掛金とは書かず、諸口(しょくち)と書くんだ。

                   仕入
──────────┬─────────
4/01 諸口   200,000 │
4/12 買掛金  10,000 │
                    │


(・∀・) で、これが何なんだい。


(○-○) このT字勘定から、試算表を作るのさ。決算の「振り替え」をするときもT字勘定が重要になるんだ。だから今教えたってわけ。
まずは試算表を作ってみよう。カンタンだから。T字勘定の右と左の合計値を単に写しただけだ。

          合計試算表
 ────┬─────┬─────
 借方合計│ 勘定科目 │ 貸方合計
 ────┼─────┼─────
  23,000 │ 現金     │ 210,000
         │ 買掛金   │  90,000
 210,000 │ 仕入     │ 
  90,000 │ 支払家賃 │ 
         │ 売上     │   2,300
 ────┼─────┼─────
 323,000                302,300


(・∀・) ん?


(○-○) おっと、転記しまちがえた。売上の(貸方)合計は 23000だったな。

          合計試算表
 ────┬─────┬─────
 借方合計│ 勘定科目 │ 貸方合計
 ────┼─────┼─────
  23,000 │ 現金     │ 210,000
         │ 買掛金   │  90,000
 210,000 │ 仕入     │ 
  90,000 │ 支払家賃 │ 
         │ 売上     │  23,000
 ────┼─────┼─────
 323,000                323,000

これで左右の合計値 323,000 がバランスしたな。試算表は Trial Balance (T/B)というんだ。左右はバランスする、つまり左右の合計値は常に一致する。


合計試算表を作ったら、次は残高を計算する番だ。

                    合計残高試算表
────┬─────┬─────┬─────┬─────
借方残高│ 借方合計 │ 勘定科目 │ 貸方合計 │貸方残高
────┼─────┼─────┼─────┼─────
        │   23,000 │ 現金     │  210,000 │ 187,000
        │          │ 買掛金   │   90,000 │  90,000
210,000 │  210,000 │ 仕入     │          │
 90,000 │   90,000 │ 支払家賃 │          │
        │          │ 売上     │   23,000 │  23,000
────┼─────┼─────┼─────┼─────
300,000     323,000                 323,000    300,000


(・∀・) なるほど、難しくはない。