マインドマップソフト比較(3)

マインドマップは どうも納得できない。


なにが?


ノード(結節点)に「文章」を書いてはいけなくて、「単語」は書いてよい……というマインドマップのルール(「1ブランチ1ワード」とかいうらしい)に納得いかないんだ。


で、マインドマップの本を読んでみた。マインドマップの名付け親ブザン氏の公式本だ。

なぜ「文章」ではなくて「単語」じゃないといけないのか、それは「文章」だと発想が制限されるからなんだそうだ。「単語」なら発想が広がる。放射状に、思いつきをどんどん書いてつなげよう、というのが正統派マインドマップのコツなんだって。


なるほど。マインドマップは発想を広げるツールということだね。


以下の本はマインドマップ批判が書いてあっておもしろかった。

90分で学べるSEの思考術 (ITプロフェッショナルの基礎知識)

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この本によると、マインドマップは発散系の企画ツールなんだ。


企画を立てるのには、発散と収束という2段階がある。

発散段階は新規のアイデアを出す段階だ。ここでは実現可能かどうかを考慮せずに、突拍子もないアイデアをいろいろ出すのが大事なんだ。そのために、思い付きをどんどん口にするブレインストーミングBrainStormingなどをするんだが、マインドマップやマンダラートといった思考ツールもこの段階で使えると書いてある。


収束段階は、出すだけ出したアイデアの、論理的破綻がないか考え、モレやダブリがないかチェックして、実現可能性を考える段階だ。現実的に立ち上げできるかを考察する段階だね。ここでマインドマップでは、論理的筋道が欠けているかなどをチェックできない。ここではマトリックス(縦と横に軸をとった表形式)で欠けがないかをチェックするのがよいらしい。


マインドマップはどこでも使える万能ツールじゃないってことだね。


これは納得だな。だいだい他人の作ったマインドマップって、見ても何が言いたいかわかんないじゃん。
書いた人にはキーワードで思考の筋道を思い出せるのかもしれないけど、読んでるオレからすれば、こんなキーワードの羅列では説明がたりないよ!と言いたくなる。


でもキーワードだけ書いてあるからこそ、1冊の本の内容を 紙1枚にまとめられるわけで。


でも、そのまとめた1枚の紙では他人には内容がよくつかめない。補足説明がたくさん必要になるんだよね。
なんていうかさ、「百聞一見にしかず」効果というか、言葉で長々と説明するよりグラフで見せたほうが理解が早い、みたいな効果が ない のが正統派マインドマップへの不満かな。


個人的に使えばいいじゃない?
あとで自分しか見ないノートを取るときや、発想を展開するときだけに、使うだけでもいいと思うよ。


そうだな。
でも個人的に知りたいのは、見るだけで関連性がわかる図 の作り方だな。
マインドマップのルールにあえて従わず、自分に分かりやすいように、補足説明をたくさん入れた図というのが、それに近いかなと思ってるんだ。