Emacs23.3 for Windows(emacs for gnupack)を使う

Emacs23を日本語Windowsで使うには


Emacs23.3を日本語Windowsで使う場合、公式サイト http://www.gnu.org/software/emacs/WindowsバイナリはIMEの扱いがよくない。
以下の画像は公式Emacs23.2で試したときのだが、カーソルが飛んだりする。


IMEの扱いを修正したEmacshttp://sourceforge.jp/projects/gnupack/ から取得できる。


emacs for gnupack 23.3 のダウンロードサイズは33MBほどだが、Cygwinも追加したgnupackというのをダウンロードすることにする。Cygwinに含まれるpythonmercurialが個人的に必要だからだ。


ダウンロード

gnupackには basic と devel の2つがある。サイズは95MBと118MBで、違いは http://gnupack.sourceforge.jp/docs/latest/UsersGuide_introduction.html にあるように開発環境の mingw を含むか含まないかだ。
今回はdevelをダウンロードした。


gnupack_devel-7.00.exe


インストール

このexeファイルを実行するか、7zipアーカイバで展開すればインストール完了。今回は
Y:\app\gnupack_devel-7.00
に展開した。


展開したあと、
Y:\app\gnupack_devel-7.00\emacs.exe
のショートカットアイコンをデスクトップにでも作っておき、それをダブルクリックすれば Emacs が起動する。


最初から設定されていて、このまま使うこともできる。


しかし私はLinuxEmacsと同じ設定を使いまわすので、別の設定を使うことにする。


Emacsの設定

設定は

  • (gnupackインストール先)\config.ini
      (今回は Y:\app\gnupack_devel-7.00\config.ini)
  • (HOME)\.emacs.d\init.el

の2ファイルで指定する。

(インストール先)\config.ini

(インストール先)\config.ini では

  • HOMEディレクト
  • Emacsの表示フォント(標準ではMigu 1M)
  • Emacsウィンドウの横幅(標準では横91文字)と高さ(標準では縦31行)

を指定する。

今回、HOMEは Z:\home にした。Emacsウィンドウ(Emacs用語ではフレーム)の横幅:120文字、高さは34行、起動時のウィンドウの左上座標は(x:0, y:0) とした。


修正箇所はこんな感じ。

$ diff -u1 config.ini.orig config.ini
--- config.ini.orig     2011-07-20 22:59:44.000000000 +0900
+++ config.ini  2011-09-19 18:05:02.000000000 +0900
@@ -10,3 +10,3 @@

-    HOME           = %INST_DIR%\home
+    HOME           = z:\home
     TEMP           = %TEMP%\gnupack
@@ -60,5 +60,5 @@
     background     = black
-    geometry       = 91x31+70+28
+    geometry       = 120x34+0+0
     fontName       = %_font_%
-    fontSize       = 12
+    fontSize       = 14

(HOME)\.emacs.d\init.el

(HOME)\.emacs.d\init.el  (今回は z:\home\.emacs.d\init.el)
ではそれ以外のEmacs設定を指定する。


FreeBSDのEmacs22やUbuntuのEmacs23、WindowsのEmacs23を同じ設定ファイルで使用するため、
まず
(HOME)\.emacs.d\init.el
で環境によって分岐する。

    • Windows環境でEmacs23の場合は (HOME)\.emacs.d\ntemacs23.elを読み込む。
    • Windows環境以外で、Emacs23の場合は (HOME)\.emacs.d\emacs23.elを読み込む。
    • Emacs22の場合は (HOME)\.emacs.d\emacs22.elを読み込む。


で、ntemacs23.elの中では emacs23.elを読み込むという若干複雑なことをしている。


設定ファイルを書くときは、gnupackに含まれる
(gnupackインストール先)\home\.emacs.d\init.el
を大いに参考にした。

私の設定は、この設定を少し手直しした程度だ。


私の設定で起動するとこんな感じ。


気づいたこと

今回のemacs for gnupackは、migemoも入っているので検索がすばやくできる。



Q. テキストファイルを、すでに実行してあるEmacsの新しいタブ(Emacs用語ではウィンドウ)で開くには?


A1. Emacsのウィンドウに、ファイルをD&Dで放り込む。


A2. まず
http://stackoverflow.com/questions/885793/emacs-error-when-calling-server-start
を見て設定ファイルに書きこむ。次に
Y:\app\gnupack_devel-7.00\app\emacs\emacs\bin\emacsclientw.exe
のショートカットアイコンをデスクトップに置いて、そこにテキストファイルをD&Dする。




Emacsテクニックバイブル 〜作業効率をカイゼンする200の技〜

Emacsテクニックバイブル 〜作業効率をカイゼンする200の技〜


余談

私はテキストエディタとしてEmacs(イーマックス)を
バージョン19から使っているんだ。2011年9月現在のEmacsのバージョンは 23。

Linuxなら単に公式のEmacs23を使えばいいのだが、Windowsだと日本語というか

IMEの扱いに難がある。

Windows上で動作する日本語IME対応のEmacsは以下のを使用してきた。
EmacsWindows版は以下のを使用してきた。

Emacs23はこれまでgnupackで

  • emacs for gnupack (Emacs23)

Windowsで使えるEmacsは、かつて‥‥

MeadowはEmacs22ベースのまま、更新が事実上停止しています。
NTEmacsも‥‥