ATOK 2012 for Windowsのキー設定

[話者] ATOK 2012 for Windowsを購入したんだ。
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[合いの手] ATOKは有料だよね。MS-IME 2010や Google日本語入力は無料なのに、わざわざ有料ソフトを買うのはATOKの日本語変換が賢いという理由?


[話者] いや、ATOKは賢いとか思ってないぞ。使い比べても、賢さは似たようなものだ。オレがATOKに魅力感じたのは辞典が引けるという一点だけだ。

そもそも かな入力で使ってるとATOKには明らかな不具合があるので、辞典さえなければ今でもATOKよりGoogle日本語入力を使いたい。

辞典

[合いの手] ATOKの辞典として何を買ったんだい?


[話者] まず

  • ATOK 2012 for Windows [ベーシック] DL版」6,114円 をAmazon(ネット通販)で購入。

ATOK 2012 for Windows [ベーシック] DL版 [ダウンロード]

ATOK 2012 for Windows [ベーシック] DL版 [ダウンロード]


つぎに

  • ジャストシステムにユーザー登録。(ATOKインストールしたら入力ボックスがでてくる)
  • Just MyShopへ入会。
  • 「オールインワン辞書・辞典パック2012 for ATOK」15,750円 をJust MyShop(ネット通販)で購入。
  • このパックはDL版がなくてパッケージ版しかないのでそちらを注文した。複数の辞典がDVD-ROM一枚に収まっているかと思ったら、各辞典ごとに別パッケージになっていた。下の画像にある5つの箱がそのまま送られてきた。

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個々のパッケージごとに動作環境が異なるのも興味深い。

辞典 動作環境 必要容量
明鏡国語辞典 第2版(2011)・
ジーニアス英和辞典 第4版(2006-2011)・
ジーニアス和英辞典 第3版(2011)
R.4
ATOK 2010(Win/Mac), ATOK X3(Linux) 510 MB
スーパー大辞林 3.0(2010)・
敬語のお辞典(2009)
ATOK 2009(Win/Mac), ATOK X3(Linux) 300 MB
ロングマン英英辞典 4訂増補版(2003)・
ロングマン英和辞典(2006)
ATOK 2007(Win/Mac), ATOK X3(Linux) 600 MB
広辞苑 第6版(2008) ATOK 2006(Win/Mac), ATOK X3(Linux) 370 MB
角川類語新辞典(2007) ATOK 2005(Win/Mac) 20 MB



[合いの手] この「オールインワン辞典パック」って内容が かぶってない?


[話者] 確かに国語辞典が3つもあったり、英和辞典が2つあったり‥。

表にしてみよう。

国語辞典 英和辞典 和英辞典 英英辞典 類語辞典
  1. 明鏡国語辞典
  2. 広辞苑
  3. スーパー大辞林
  1. ジーニアス英和辞典
  2. ロングマン英英辞典
  1. ジーニアス和英辞典
  1. ロングマン英英辞典
  1. 角川類語新辞典
  2. スーパー大辞林
  3. 明鏡国語辞典


[合いの手] 重複してると無駄な感じだな


[話者] そうでもないよ。

  • 必要な辞典だけ個別に購入しても、「オールインワン辞典パック」より安くならない。同じような値段になる。
  • ジーニアス英和辞典」では例文の単語が「〜」と表記されるのがいやなのだが、「ロングマン英和辞典」では例文に「〜」を使ってなくて読みやすい。
  • 国語辞典でも、例文などがすこしずつ違うので読み比べると参考になる。


[合いの手] 使いやすさは?


[話者] 漢字変換中に Ctrl+Tab で連想変換(類語を表示)できる。
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漢字変換中に Ctrl+End で辞典を引ける(「MS-IMEふうのキー操作」にしてる場合)。Ctrl+Endを押すたびに次の辞典を見られる。でも Ctrl+End は押しにくいので End のみで辞典を引けるように、キー設定をしよう。
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キー設定

キー設定を変更して、3つのキーについて操作方法を変えたい。

  • 変換キーで「IME ON」
  • 無変換キーで「IME OFF」
  • Endキーで辞書を引く


ATOKインストールのとき、「MS-IMEふうのキー操作」を選んだので、それを元に変更していくのだ。
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[コントロールパネル - 地域と言語のオプション - 言語 - テキストサービスと入力言語 - 詳細 - ATOK 2012] の[プロパティ]ボタンを押して、ATOKのプロパティで
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[ATOKプロパティ - MS-IME が選択されている - キーカスタマイズ - <キー>を選択]
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このあと、
変換キーを「IME ON」に変更
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無変換キーを「IME OFF」に変更
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Endキーの役割を、Ctrl+Endと置き換える
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これでOK。
ちなみに「割り付けられた機能」を削除するには、機能項目をダブルクリックするのではなく、ウインドウ下の「削除」キーを押す。
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キー配列を変更し終わると、スタイル名を聞かれるので、「MS-IME改」とかの名前で保存する。


[合いの手] ATOKの設定画面てさ、たくさん半角カナが出てくるし、なんだか昔のまま整理されてないって感じだよね。詰め込まれた押し入れの中を見せられた気分というか‥‥MS-IMEGoogle日本語入力の設定画面は整理整頓されてスッキリしてるのにさ



キー割り当ての問題


[話者] 上の例では浮き出てこなかったが、実はATOKのキー設定には問題があるんだ。
たとえば、ESCと同じ機能を Ctrl+[ と Ctrl+@ に与えることにしよう。


[合いの手] Ctrl+[ と Ctrl+@ にESC機能を持たせるって何か意味があるの?


[話者] ESCキーを押したくないけど、ESCキーと同じ機能がほしい、ということがあるんだよ。具体的にはExcelで日本語入力中にESC押しすぎると今まで入力していた文字がまるごと消えてしまう。あとPhotoshopCS4起動してるとほかのアプリもESC効かなくなる。だからESC押さないでCtrl+[とかで済ませたいわけ。


なぜ Ctrl+[ かというと、EmacsとかUnix環境では Ctrl+[ を押すとESCと同じ効果があるから、それをATOKでも使いたい。しかしCtrl+[を押そうとしてCtrl+@を押してしまうことがある。英語キーボードのCtrl+[は日本語キーボードのCtrl+@の位置だし、Ctrl+@にもESCの効果を持たせよう、というのがこのカスタマイズの理由だ。


[合いの手] ふむふむ


[話者] Ctrl+[ と Ctrl+@ はATOK(MS-IMEキー設定)では何も機能が割り当てられていない。ここにESCと同じ機能を割り当てていくこととしよう。


しかしCtrl+[に割り当てようにも、「変換取消」の選択肢が出てこない!


[合いの手] えっ!? これってなぜ?


[話者] それは以下の画像を見れば推測できるが‥‥

[機能]のページを見ると、【変換中】のところでは[変換取消]機能にすでに4キー割り振られていて空きがないだろう。ATOKは「同じ機能は4つのキーまでしか割り振ることができない」という制限があるんだ。


[合いの手] なんで4キー制限? 機能なんて別に制限つけるものではないのでは?

[話者] ATOKの仕様だな‥‥。

4キーに制限する意味はないんだが、昔のMS-DOSとかWindows95の頃の仕様を今に引きずっているのかもしれんな。そのころなら搭載メモリ640KBとか8MBとかだから、メモリ不足なので制限する意味もあったんだろう。

[合いの手] いまやメモリ4GB載ってて普通の時代なのに、なんでこんなせせこましい制限つけるかねえ。MS-IMEGoogle日本語入力なら、こんな制限ないのにさ。


[話者] 結局、Ctrl+Zは日本語入力で使ったことないので、Ctrl+Zから[変換取消]機能を取りのぞいて、Ctrl+[をESC同等にした。Ctrl+@に関しては変えないことにした。


ユーザー辞書

[話者] 話は変わるが、MS-IMEGoogle日本語入力には「抑制単語」という機能があるんだ。一言でいうと「かな漢字変換のときのNGワード機能」みたいなものかな。
この「抑制単語」機能、ATOKにもあるんだけど、ATOKは使い方が独特なのだ。


抑制単語登録方法 http://bizmakoto.jp/bizid/articles/0703/08/news063.html


MS-IME 2002/2003では上の記事のように、Ctrl+Delで抑制単語登録してもいいし、辞書ツールで品詞を抑制単語としてもよい。(MS-IME 2007/2010では抑制単語機能はなくなった)


Google日本語入力は、Ctrl+Delが使えないが、辞書ツールで品詞を指定するのはできる。
または、MS-IMEで登録した抑制単語をGoogle日本語入力に取り込むこともできる。「Google日本語入力MS-IMEの辞書を読み込む」設定にしてもいいし、MS-IMEでユーザー辞書をテキストファイルに出力して、それをGoogle日本語入力に読み込ませてもいい。


しかしATOKにはその方法ではMS-IMEの抑制単語を取り込めないのだ。上の記事
にあるように、ATOKではイチから登録しなおさなくてはならない。「抑制単語」に登録したい単語をわざわざ変換して、漢字変換中に Ctrl+Del を押す必要があるのだ。
オレの場合は、MS-IMEで出力したユーザー辞書テキストファイルの抑制単語だけ取り出し、「再変換」で変換状態にしてからCtrl+Delを押す、というやりかたで登録した。


抑制単語を登録したユーザー辞書は、[ATOKプロパティ - 辞書・学習 - 学習 - 詳細設定 - ユーザー辞書設定] にある ATOK25U1.DIC というファイルをほかのPCに持っていくことで、ほかのPCにも移すことができる。
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かな入力の不具合

これは次の記事に書いたよ。


ATOK 2012 for Windows [ベーシック] DL版 [ダウンロード]

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