いろんな日本語入力方法をブラウザだけで体験しよう
ローマ字入力と かな入力 以外のパソコンによる日本語入力方法は、なにか特別なソフトを準備しなくては使えないことが多いですね。
そこでウェブブラウザのみで入力体験できるシステムを作ってみました。
動作環境
正常な動作を確認した環境:
- Windows 98 SE + InternetExplorer 5.0
- Windows 2000 + InternetExplorer 6.0
- Windows 2000 + Firefox 1.5
- Windows XP + GoogleChrome 3 (2009-09-06追加)
- Windows XP + Firefox 12 (2012-07-01追加)
- Windows XP + GoogleChrome 17 (2012-07-01追加)
うまく動かなかった環境 (OS + ブラウザ):
- Debian GNU/LInux 3.1 + Firefox 1.5
- Red Hat Linux 9 + Firefox 1.5
Linux系OSは、JavaScriptで入力キーを取得できなかったりの理由で動作しません。 MacOSは調べていませんけど、今のところ Windows専用のようです。
NICOLA配列(親指シフト)
NICOLA(ニコラ)配列 を試し打ち! http://japaneseinput.web.fc2.com/try/nicola.html
NICOLA(ニコラ)配列とは、「親指シフト」として富士通のワープロに搭載された日本語配列です。
この配列は、[親指左][親指右]という二つのキーがあるのが特徴です。 詳しくは専用キーボードの画像 http://homepage1.nifty.com/cura/oya/fujitsu_kb_photos.html を見てください。
このページでは親指担当キーを最初は以下のように設定しています。
- 親指左=[無変換]
- 親指右=[スペース]
([変換] に割り当てることもできます。画面下のほうで設定してください)
ページを実際に触ってみると、 親指のシフトキーを押してないとき、[親指左]を押したとき、[親指右]を押したとき、の それぞれで 入力できる文字が替わることがわかるでしょう。
シフトは押しっぱなしにはできません。 一文字打つたびにシフトも押し直す必要があります(これはこのページの制限ではなく、NICOLA配列はもともとそうなっています)。
このページでは ひらがな でしか入力できませんけど、 入力した文字はマウスの右クリックを使ってコピーすることができます。 テキストエディタに移して、IME の再変換機能を使って変換すれば、 漢字混じりのまともな文章を作成することもできますよ。
このページは、 親指シフトの特徴の一つである同時打鍵判定 (親指のシフトを押すのが一瞬遅れてもシフトを押したと判定してくれる) には対応していません。 つまり、文字キーより先にシフトを押しておかなくてはなりません。 だから親指シフト暦25年とかの人から見たら 本物とは感触が違うな と思われるかも……。
参考:
新JISかな
「かな入力」のキー配置はあまり人間工学的に考えられていないので、1986年新たに制定されたのが、この 新JISかな です。
しかしこの配列はぜんぜん使われなかったという理由で1999年にJIS規格から廃止されているのですが、 配列そのものはいろいろよいものを持っているようです。
ここではシフト方式別に、二種類のページを用意しました。
同時押下型
新JISかな 同時押下型 を試し打ち! http://japaneseinput.web.fc2.com/try/jisx6004-sync.html
小指のシフトと同じように、シフトを押したままで文字キーを押す方式です。 シフトは押しっぱなしでかまいません。
プレフィクスシフト型
新JISかな プレフィクスシフト型 を試し打ち! http://japaneseinput.web.fc2.com/try/jisx6004-prefix.html
シフトを押して、シフトを離したあとで、文字キーを押す方式です。
シフトキーには、小指シフト・センターシフト(スペースキーを使う)・親指を使ったシフト(変換無変換キーを使う)の どのキーでも使えるようにしてありますので、好きなキーを使ってください。
参考:
wikipedia:新JIS配列
TRON(トロン)配列
TRON(トロン)配列 を試し打ち! http://japaneseinput.web.fc2.com/try/tron.html
この配列は NICOLA配列(『親指シフト』)と同じく親指の位置にシフトがあります。 もともとは専用キーボードと組み合わせて使う配列です。しかし専用キーボード http://www.personal-media.co.jp/utronkb/ が長らく販売されていなかったため、 使っている人は少ないと思われます。
TRON配列には、ぱぴぷぺぽ だけは入力キーが多いという欠点があります。 (たとえば「ぷ」を入力するには、[親指左]+[G] → [親指右]+[/] と入力します)
その欠点を解消するため、使用頻度の著しく低い文字と ぱぴぷぺぽ を取り替えてしまった 'TRON配列 2005-1011改変版'もここで体験できます。
TRON配列 2005-1011改変版 を試し打ち! http://japaneseinput.web.fc2.com/try/tron-mod20051011.html
参考:
JISかな
JISかな を試し打ち! http://japaneseinput.web.fc2.com/try/jisx6002.html
MS-IMEやATOKなどにある「かな入力」です。ローマ字入力の次によく使われているはずの配列です。
参考:
wikipedia:かな入力
ここまでが公的に公表・サポートされた配列です。
ここから以下は個人の方が作った配列です。
花配列
シフトキーには小指や親指よりもっと押しやすい位置を割り当てたい、との思いから 中指にシフトキーを割り当ててしまった配列です。手をキーボードに置いたときの中指の位置、つまり 'D' のキーと 'K' のキーがシフトキーです。
あと配列名に みやびな『花』という名前がついてますが、これに影響されてほかの配列も 日本語の雅語をつけてることが多いです。
参考:
wikipedia:花配列
月配列
上記の新JIS配列を元に、2ちゃんねる掲示板で配列にこだわりある人たちが協力して作り上げた 配列です。いくつか変種がありますので、そのうちの 2種類を取り上げます。
2-263 式
月配列 2-263式 を試し打ち! http://japaneseinput.web.fc2.com/try/tsuki_2-263.html
シフトキーは花配列をとりいれて、'D' と 'K' の二つを使います。この 'D' と 'K' はどちらを押しても同じです。
ですが一般的には、シフトキーと文字キーは別の手を使うのがよいとされています。 押したい文字キーが右手側にあるなら、シフトキーは左手側のを押す、という感じです。
シフトの押し方は、プレフィクスシフト型です。 (シフトを押して、シフトを離したあとで、文字キーを押す方式)。
U8 版
月配列 U8版 を試し打ち! http://japaneseinput.web.fc2.com/try/tsuki_U8.html
シフトキーは中指の 'D' と 'K' に加え、薬指の 'S' と 'L' も使います。
参考:
wikipedia:月配列
注意事項
- キー入力しても反応がないときは、いったんブラウザ画面をクリックしてみてください。
- IME は OFF にしてください。体験ページは IMEが起動してしまうと正常に動作しないのです (キー入力をIMEがキャッチしてしまい、ブラウザに届かなくなるから)。
- 「変換」キーを押すと、Windows の MS-IME の標準設定では IME を起動してしまいます。 IME を起動しないように「変換」キーの設定を変更してください。親指シフト系の準備をお読みください。
- Ctrl や Alt キーとのショートカットキーはここでは使用できません。 たとえば Ctrl+C でのコピーはできません。コピーするには、マウスの右クリックを使ってください。
'BackSpace' キーと 'Enter' キーは使用できます。 - このページではキーを押しっぱなしにしても、連続で入力されることはありません(キーリピートが効かない)。 これを利用してキー配置を覚える技があります。
通常、文字入力のときは文字キーを一瞬しか押しませんが、ここはひとつ、長ーく押してみましょう。 すると自分がいま何のキーを押したかがはっきりわかるので、 文字配置を記憶しやすくなるかもしれません。