IPAフォントライセンスv1.0は非共存ライセンスと判明
昨日、「IPAフォント・文字情報基盤担当」様から以下のメールを受け取りました。
http://mix-mplus-ipa.sourceforge.jp/ において公開されている、migmixフォントにつきまして、ユーザーの方から弊機 構に対しまして問い合わせがございました。 こちらで、migmix-1p-boldとmigmix-1p-regularフォントについて確認させてい ただいたところ、 migmix-README.txtに -- このフォントのライセンスは、 M+と、 IPAフォントのライセンスに準じます。 -- と記載されていました。 IPAフォントライセンスv1.0では、派生フォントの再配布について、第3条1項(3) にて「派生プログラムを、本契約書に定められた条件の下でライセンスしなけれ ばなりません。」と規定しています。弊機構では、この条文に基づきまして、派 生プログラム(フォント)に対してデュアルライセンスを付与することや、複数 のライセンスを組み合わせことは、第3条1項(3)に反すると考えております。 したがいまして、当該フォントにつきまして、IPAフォントライセンスのみを適 用した形式で公開していただきますよう何卒お願い申し上げます。 -- 独立行政法人情報処理推進機構(IPA) 技術本部 国際標準推進センター http://www.ipa.go.jp/osc/index.html
このメール本物なのか、メールヘッダを見てみました。Received: と Message-ID: 見る限り ipa.go.jp から送信されたメールです。本物です。
IPAフォントライセンスv1.0がほかのライセンスと共存できない、非共存ライセンスだったとは気がつきませんでした。公開フォントを修正しなくてはなりません。
メールには「IPAフォントライセンスのみを適用した形式で公開」すればOKと書いてありますが、具体的にどうすればいいのか‥‥考えた結果、以下の処理をしました。
- migmix-README.txt および migu-README.txt を書き換え、
このフォントのライセンスは、
となっていたものを
M+と、
IPAフォントのライセンスに準じます。このフォントのライセンスは、
と変更しました。
IPAフォントのライセンスに準じます。 - zipアーカイブに含めていた
/mplus-TESTFLIGHT-048/LICENSE_E
はIPAフォントライセンスと適合しないので削除しました。
/mplus-TESTFLIGHT-048/LICENSE_J - Webページの http://mix-mplus-ipa.sourceforge.jp/download.html#license のライセンスの記述も書き換え、
このフォントは以下のライセンスに準じます。
となっていたものを
・M+ (LICENSE_E)
・IPAフォント (IPA_Font_License_Agreement_v1.0.txt)このフォントは以下のライセンスに準じます。
と変更しました。
・IPAフォント (IPA_Font_License_Agreement_v1.0.txt) - http://mix-mplus-ipa.sourceforge.jp/exp/ で公開していたフォント Migu 1VS, Migu 2DS (3つのライセンスを組み合わせ) については、公開停止しました。
- 過去バージョンのMigMix/Miguフォントはすべて公開停止しました。
以上の処理で、IPAフォントライセンスのみを適用した形式で公開したことになると考えます。
以上の内容で返信メールも出してみました。
ひとつ気になるのは
Copyright (C) 2002-2012 M+ FONTS PROJECTの文言が README.txtにもttfファイルの著作権欄にも残っていますが、これは残しておいてよいですよね。
そもそも、MigMix/Miguフォントは「M+フォント」こそがメインで、IPAフォントはサブなので、上記文言は残さなくてはいけないと思います。
もし上記文言も残せないと言われたら、Rictyフォントのようにソースのみ配布するしかありません(ソースはすでに全部公開済み)。メールを見るかぎり、そこまでは要求していないように思われるので、その文言は修正せずに残したままにしてあります。
さてIPAからどんな返事が返ってくるのか‥‥
追記 2012-06-07
IPAから返信メールをいただきました。私がメール送信してから2時間で返信いただけて、お仕事はやいですね。
先ほど、サイトとzipアーカイブにきまして、 確認をさせていただきました。 迅速にご対応いただきまして、まことにありがとうございました。 今後ともIPAフォントをよろしくお願いいたします。
という内容でした。