Windows7のフォント上書きインストールはファイルを削除していない
[話者] Windows7のフォント上書きインストールはファイルを消していない、ということを説明するよ。
[合いの手] ん?
[話者] WindowsXPのときは、フォントを上書きインストールすることはできなかった。
すでに入っているフォントの新しいバージョンをインストール(※)しようとすると‥‥このように「削除してください」と言われる。
※ [コントロールパネル - フォント]にttfファイルをドラッグ&ドロップ。
[合いの手] こう言われた後で、いちいち古いフォントを消して、それから改めてインストールする必要があったんだね。
Windows7は変わったの?
[話者] Windows7では、すでに入ったフォントの新バージョンをインストール(※)しようとすると「置換しますか?」と聞かれて、[はい]をクリックすると上書きインストールできる。
※ ttfファイルを右クリックして、右クリックメニューから[インストール]を選択。
[合いの手] なるほど。進化しているのだな
[話者] それがそうでもない。
同じフォントを上書きインストールしても、前のフォントは削除されない。このように、C:\Windows\Fonts フォルダの中に残っているのだ。
[合いの手] 確かに _1 とか _A とかの番号つきで残っているね。
[話者] 上の画像は、M+フォントに含まれる「M+ 1p regular」を、過去のバージョン TESTFLIGHT 040から順に、 040→041→‥‥→049→040→041→‥‥ と繰り返し上書きインストールしたときのものだ。
最初に新規インストールした TESTFLIGHT 040のが mplus-1p-regular.ttf。
次に上書きインストールした041は mplus-1p-regular_0.ttf というファイル名でインストールされた。
このとき「M+ 1p regular」フォントの実体は「_0.ttf」のほうになる。最初に入れたmplus-1p-regular.ttfは使われなくなるのになぜか残っている。
上の画像だと「_10.ttf」がいちばん最後に上書きインストールしたものだ。フォントのプロパティ見ても _10 とある。
[合いの手] なぜ残っている‥‥? 「前のバージョンに戻せる」という機能でもあるのかな?
[話者] いや、ない。
[合いの手] じゃあ何のために残しているのさ?
[話者] 不明だ。Fontsフォルダに残って、しかもアクセスできない、このフォントは何のために残っているのだろう。Microsoftを問いただしたい。
とにかく、残っているとハードディスクやSSDの容量を圧迫する。日本語フォントはひとつ6Mバイトとか普通にあるし。
そこで、過去フォントを削除する方法を教える。
Windows7で上書きインストールしたフォントの不必要ファイル削除方法
[スタートメニュー - アクセサリー - コマンドプロンプト] で右クリックして、[管理者で実行]
あとはコマンドを手入力するぞ。
フォントのあるフォルダに移動
> cd \Windows\Fonts
削除するフォントを確かめる
> dir mplus-1p-r*
ttfファイルを消す。最新版(いちばん最近にインストールしたもの)はここでは消せないようだ。
> del mplus-1p-r*
いちばん最近にインストールした _12.ttf は残ったが、ほかの19個のファイルは見事に削除できた。
ちなみに
xx.ttf 最初に新規インストールしたフォント xx_0.ttf 1回めの上書きインストール xx_1.ttf 2回めの上書きインストール xx_2.ttf xx_3.ttf xx_4.ttf xx_5.ttf xx_6.ttf xx_7.ttf xx_8.ttf xx_9.ttf xx_A.ttf xx_B.ttf xx_C.ttf xx_D.ttf xx_E.ttf xx_F.ttf xx_10.ttf xx_11.ttf xx_12.ttf
という順序で内部ファイル名がつけられた。
だからここでは _12.ttf というのが最後にインストールしたやつなので、これは残っているのだ。
参考:
- 【レポート】 Windows 7における多言語化技術 2 コントロールパネルのフォント設定画面
http://news.mynavi.jp/articles/2009/07/24/e7/001.htmlWindows 7ではフォント周りに大きな改善が加えられたため、フォント管理をより簡便にすることを目的として、コントロールパネルのフォント設定画面を完全に一から再設計した。
- Windows の国際化とフォントと Windows 7 での仕様変更と開発者向け TIPS
http://technet.microsoft.com/ja-jp/windows/dd901393