「やる夫」本で、アスキーアートが完全には再現できてない件
「やる夫」本が出版されたのだが、問題があるんだ。アスキーアート (略してAA) が完全には再現できていない。

- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2009-08-29
- メディア: 単行本
おすすめ度の平均:おもしろかった
このページ http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0908/28/news090.html
の写真を見ると、再現できてるんじゃないの?
実物と見比べればわかるんだが、以下の問題がある。
- AAが少しずれる
- 線の太さが変わる (本では画面より線が太くなってる)
この画像見てくれ。ダディクールの、顔の輪郭がちがうだろ。あと線の太さもちがうことが分かる。
たしかに微妙にちがうけど……ほぼ同じだよ。 細かいこと言いすぎてない?
表情とかは微妙な差で印象が変わってくるんだよ。 原作者の意図した表情は、できるかぎり正確に受け取りたいじゃないか。
この「本になったときAAの再現」問題は、以前も検証されているんだ。
- モナーフォントはなぜズレないのか? (または、MS P ゴシックで組むとどれくらいズレるか)
http://web.archive.org/web/20070216064628/http://khdd.net/kanou/kangae/2004/Dec.html
- M.C.P.C.: ポスト MS Pゴシック時代のAA再現について
http://blog.dtpwiki.jp/dtp/2004/12/__aa.html
アスキーアートで使われている「MS Pゴシック」というフォントは、印刷すると「アウトライン」データが使用される。 でも「画面表示」には(文字サイズが小さめのとき)「ビットマップ」データが使われる。
アウトラインではちゃんと太さのあるフォントなんだ。でもビットマップだと極細のフォントになっている。これが線の太さがちがう原因。
印刷で太くなった線を見ると、もともとうまい漫画家の描線を、うまくない人がなぞったマンガを見てる気分になる。
アスキーアートは、作る人(AA職人)、使う人(やる夫シリーズの作者)、見る人、の誰もがビットマップの細い線で見てるのだから、できればビットマップで見たいんだよ。
解決策は、「MS Pゴシックの画面表示をキャプチャして、書籍にする」ことだ。
上のリンク記事には「手間がかかりすぎる」と書いてあるけど、たった数百ページ作るだけだろう?
アウトラインをそのまま使うよりは確かに手間がかかるけど、「やる夫」本ならアスキーアートを完全再現してほしいな。
まあ、やる夫シリーズは全部アスキーアートで表現するわけだから、アスキーアートを再現するのは大事だよね。
でも、いまの本の再現率でも、まあ許せるでしょ。
まあ、アスキーアートのズレがいやなら、PCでまとめサイト見ればいいわけだからね。本の形態で見るなら多少のズレは見逃してもいい……。
でもなあ、公式サイト http://www2.wani.co.jp/yaruo/ の画像は明らかにAAズレまくってるので、これは早急に直していただきたい。