CSS Nite in Ginza, Vol.39 (Photoshop+撮影術)
セミナー聴いてきました。
CSS Nite in Ginza, Vol.39
2009年9月17日(木) 18:30〜20:00
アップルストア銀座 3Fシアター
http://cssnite.jp/ginza/vol39/
今日はPhotoshop特集ということで、人が多かったです。
女性を美しく見せるフォトレタッチテクニック/片野 鉄也
講演された方は、実際に女性の写真を「Photoshopする(美しく修正する)」仕事をしていたそうです。
キレイにしすぎると逆に女性から困惑されたという経験から、「あまり やりすぎないように」と忠告していました。
レタッチの注意点
- 画像は、変更をかければかけるほど劣化するので、最短距離で修正する
- 前の作業工程に戻れるようにする (レイヤーや別名ファイルに残しておく)
作業手順
- 小顔にする。
「ゆがみ」フィルタで、顔の輪郭や鼻・唇の形を変形させる。
ブラシサイズを大きくして「密度」と「筆圧」を下げる。 - 美肌にする。
肌部分を、質感と色合いの2つのレイヤーにコピーする。質感レイヤーは「ダスト&スクラッチ」フィルタで平滑化(なめらか肌に)する。色合いツールは「ハイパス」フィルタ(「フィルタ/その他/ハイパス」輪郭の強調効果)で灰色の画像にして、「スタンプ」ツールで編集する。色合いレイヤーはレイヤーモードを「リニアライト」にして、しっとり肌にする。 - 全体的に仕上げる。
アンシャープマスクでなく「ハイパス」フィルタで、しっとりしたシャープな写真にする。「トーンカーブ」でコントラストを抑える。
プレゼンの途中で、実演を入れながら説明してくださいました。
パラメータの値がまずいと、こんなによくない結果になりますよ……というところまで実演してくれたので、わかりやすかったです。
予算の関係で?プロに頼めない場合に、自分たちで撮影をやる場合のテクニック&アイデア/中川 宗典
デジタルカメラでの撮影術をご教授してくださいました。
撮影
- ゴールをまず決めておく (記録写真なのか、雰囲気が伝わる写真がほしいのか)
- バリエーションを押さえる
以下を繰り返して何枚も撮る- 縦と横を撮影しましょう (掲載するときのレイアウトの自由度が増す。同じシーンで2回撮影するとピンボケのリスクが半分になる)
- 振り向く (カメラを別の方向にむけて撮る)
- 引きと寄り (遠景とズーム)
- ハイアングル (高いところから撮るとプロっぽい。ハシゴやカバンや椅子に乗る)
- 後ろ姿 (写真を並べたときリズムが出やすい)
- 盗撮ふう (撮られる人が意識していないシーンをズームで遠くから撮る。自然な記録写真になる)
- 集合写真は、多数(10人以上)いると誰かが目をつぶってしまう可能性が高いので、何枚も連写撮影しておく
ちなみにPhotoshop CS3以降はこんな機能があるので修正がラクですね。 - 明るいレンズ(F1.x)を持っておくとよい (暗いところでもストロボ無しで撮影できる)
画像処理
- ホワイトバランスとは?
晴れた昼の太陽光で見る「白色」を基準にして、ほかの環境での色を、別の色を強くすることで中和する作業。
たとえば蛍光灯の光の場合は「緑」っぽいので、本来白いものが緑っぽく見えてしまう、そこで「赤」を強くすることで、昼の太陽で見たときの色に近づける。
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- 自動ホワイトバランスが通用しないことがある
背景や服などで、画面の多くを黄色が占めるとき、オートホワイトバランスは勝手に「青」を強くして白色を保とうとするので、肌が青白く見える写真になる。
- 自動ホワイトバランスが通用しないことがある
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- 「白色」を正しく表現してもステキな写真になるとは限らない
ライブコンサートの写真は、ホワイトバランス補正したものより、未補正で明かりの橙色がそのままでている写真のほうが、熱気や雰囲気が感じられることがある。(ホワイトバランスを「太陽光(晴天)モード」すれば未補正にできる)
- 「白色」を正しく表現してもステキな写真になるとは限らない
- RAW(ロー)撮影のすすめ
講演された方は、以下の本の撮影もされたそうです。沖縄在住だそうで、いいですね。
- 作者: 高橋歩(たかはしあゆむ)
- 出版社/メーカー: A-Works
- 発売日: 2008-11-01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
おすすめ度の平均:
勇気がわきます!!
Photoshopの使い方間違ってませんか? 〜教科書では教えてくれないPhotoshop/こもり まさあき
Photoshopでの色の再現・修正法についての説明でした。
- カラーマネジメントの概念・設定方法
- 「色空間」は自然界の色のうち、そのデバイスが表現できる範囲。「カラープロファイル」はその色空間を再現するための設定項目。
- AdobeRGBは、sRGBより緑の表現力がよい
- 「ヒストグラム」表示を見れば、カラーマネジメント(液晶モニタのキャリブレーション=色調整)がうまくいってない環境でも、類推できるので、このツールは表示しておきましょう。
- 「ビュー/色の校正」で、ほかのカラーマネジメント環境で見たときどう色が変わるのか、確認できる。(「ビュー/校正設定」で、環境を選んでおく)
- カラーマネジメントが異なるファイルを受け取ったとき、「カラープロファイル」を無視して読み込むと異なる色で読み込まれる。カラープロファイルは無視しないようにしよう。
- Photoshop CS2以降は、「Webおよびデバイス用に保存」でカラープロファイルをsRGBに変換して保存できる。それ以前の場合sRGBで保存するには、読み込むときにsRGBに変換しておくしかない。
- 色の修正の方法
- トーンカーブ
- レベル補正 (これでRGBそれぞれを自動修正するだけで、ほぼ修正が完了するくらい)
- 色相・彩度 (色かぶりを補正) など。
専門的な説明が多く、少し眠りそうになってしまいました。この範囲について、私はすでに知識を持っていたのでそうなったのかも。
- 作者: こもりまさあき
- 出版社/メーカー: MdN
- 発売日: 2008-03-31
- メディア: 単行本
おすすめ度の平均:
参考書ではなく・・・。
ともあれ、CSS Niteはとても有意義な学習になっています。
出演者のみなさん、まとめ役の鷹野さん、アップルストアさん、ありがとうございました。