らくらくキーボード練習帳 JISかな入力編
「ローマ字入力」のほうが一般的だよ。もしかしてローマ字入力できないとか?
いや、以前はローマ字入力してたし、今もできるんだけどね。「チェック」と入力するのに、thekku とか chekku とか tixextuku とか英語のつづりの違うのを入力するのがいやだったり…。それで親指シフトなんかを試して、今は かな入力におちついた。
かな入力って使うキーが多いじゃない? ローマ字入力より覚えるのに時間かかりそう。
かかったよ。まあそれで、かな入力の入門書について読んでいこうと思う。
パソコンのキーボード入力の解説書入門書ってあんがい売ってないよね。
Amazon見ても、1年に数冊も出版されればいいほう。
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そのなかでも「かな入力」の本とか「親指シフト」の入門書は数えるほどしかないな。
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この中の「ワープロ・パソコンのためのらくらくキーボード練習帳―ブラインド・タッチからワープロ検定まで〈2 JISかな入力編〉」という本をレビューするぞ。
1988年! ワープロっていうのはワープロ専用機のことだね。パソコンというのもPC-9801でMS-DOSの時代だ。
でも実際、入力方法としての「かな入力」「ローマ字入力」はその頃から変わってないからな。今でもじゅうぶん参考になるぞ。
「ブラインドタッチ」略してBTか。現在は、こう呼ばないよね。
キーボードを見ずに文字を入力するのは、現在だと「タッチタイプ」と呼んでいる。
しかしこの本でもタッチタイプという用語は出てきているんだ。
この本のいうタッチタイプというのは、今でいう漢字直接入力法(漢直)だな。どこかで用語の意味がずれたのかな。
で、この本の最大の特徴はこれなんだ。
日本語入力時の「ホームポジション」が、いつものホームポジションと、ちがう。
右手と左手の人差指の位置の文字が、「か」「に」だから、通称「かにポジション」と呼ばれている。
そう。「かな入力」専用ポジション。
同じ筆者でも「ローマ字入力」を教えるときは、ここでいう英文タイプのホームポジションで日本語も英語も入力するように教えている。
オレは「かな入力」習いたてのとき、この「かにポジション」は確かに合理的だなと思って、最初はこれで練習してみたんだ。
しかし、やってみてわかったね。
このポジションにはいろいろ欠点もあるんだ。
- Shiftキーが遠い。
- 下段キーが打ちにくい。
- 指をキーボードから離したあとで、キーボードに指を置くとき、「か」「に」に人差指を置く(かにポジションのホームポジションに指を配置する)のが難しい。「英文タイプのホームポジション」なら「F」「J」のキーにポッチがあるので、キーボード見なくてもホームポジションに指が置ける。
- 英数字⇔日本語の切り替えするときの、ホームポジション移動が正確にできない。安定して切り替えできない。移動がめんどう。
とくに3番目と4番目が自分にはキツかった。
3番目の「キーボード見なくてもホームポジションに指が置けるか」は、できるかどうかで大きな差があるよ。今はマウス使うためにどうしてもキーボードから手を離すことが多いからね。ワープロ時代はマウスが存在しなかったから、今と違うのかもしれない。
4番目のホームポジション移動は、日本語入力中に英字が現れるたびにホームポジション変更のために指をずらすんだが、ずらすとき まちがえないように……って気をつけないといけないから、精神的に負担がかかる。
オレはIT業界の労働者だから、英字と日本語が混ざった文章をよく書くんだ。たとえば
<p>こんにちはitouhiroです。<a href="http://ossipedia.ipa.go.jp/ipafont/" target="_blank">IPAフォント</a>は何のソフトで作成されたのか分かりませんが、M++IPAGではFontforgeを使用して作成したのでFontforgeがそういう<strong>cmap</strong>ズレのバグを持っていない限り問題ないです。</p>
みたいな文章ばっかり書いているからさ。<a href=" のところも手で入力してるんだよ。英語と日本語の切り替えがものすごく多い。プログラミングしているときとか、ほとんど英語を入力しているようなもんだし……。
「かにポジション」は、日本語ばかり入力する人、英語をあまり入力しない人に向いた方法だと思うぜ。
ひとつ思ったんだけどさ、英字を入力するときも「かにポジション」のままにすれば、ホームポジションの切り替えをしないですむよ。
以前 試したけど、英字の入力は明らかに やりにくくなった。
しかも今まで覚えたアルファベットの配置をすべて覚えなおすことになる。
英字の入力も、オレの仕事では大事だからな。採用できなかった。
ふうん。1番目の「Shiftキーが遠い」問題に関して、 http://kouy.exblog.jp/4169421/ の記事を読むと、同じ作者さんの別の本では こう対策しているみたいだ。
『2時間でマスター 快適パソコン・キーボード』増田忠士 1999年7月23日発行
増田式ホームポジション(かにホーム)は、シフトキーの位置を親指担当のキーに変更するのが前提のようだ(136p)…
「(シフトキーは)パソコンであればキー・カスタマイズして親指で楽に押せるように出来ます」
いや、「変更するのが前提」ではないだろう。1999年発行のその本ではWindowsで日本語入力することを想定しているから、そんなことを書いてあってもいいけどさ。
1988年発行のこちらの本では、Shiftキーをカスタマイズしない前提で書いてあるよ。
「ぉ」を出す時は必ず右手を下段に下げて、小指を右に伸ばしてシフト・キーを同時に押します。(p55)
と書いてある。
そもそもワープロ専用機ではキーカスタマイズできないし。
2番目の「下段キーが打ちにくい」については…。確かに「かにポジション」だと下段が遠くなるね。
「かにポジション」ってどの指をどのキーで押すのか決まってる? 親指は使うの?
キーを押す指は、以下のようになってる。親指は使わないようだ。
この指使いで打とうとすると、
人差指や小指で下段のキー(「み」「ろ」等)打つのは、手のひら全体を時計方向やその逆に回転させれば、難しくない。
しかし中指・薬指は、手のひら全体を体に引き寄せないと、下段(「る」「め」等)が入力できない気がするんだ。
実際、この本では「ホームポジションから下段へは手全体を移動してキーを押す」と書いてある。これはあまり効率よくないと思うんだが……。
それを除けば、「かにポジション」は かな入力の欠点を低減させて、入力しやすい感じは受けたよ。ただオレの要求には合ってなかったということだな。
このあと、この本は以下のようにひたすら「らえ→にえ→やえ→……」みたいな練習問題が続く。
でも「かに」ホームポジション使わないことにしたオレには、この本をまるまる参考にするわけにはいかないんだ。
以下のページの説明を参考にして、指と文字の対応関係を読みかえれば、なんとか練習問題も使えたよ。
http://web.archive.org/web/20050517114139/homepage3.nifty.com/keyboard/JisNormal.htm

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